またねと 玄関から見る 居間のソファにちょこんと座るおばあちゃんの姿


その一週間後
またねと 病院のベットで最後に言った 目に光るのはたしかに涙だった


突然 見えなくなってしまった
今までのようには 簡単に会えない
何十年も当たり前だった景色
当たり前も 急に当たり前じゃなくなる



おばあちゃんの為に なにかできることをする
毎日お写経していたおばあちゃん
蝋燭当番の夜 おねえちゃんとふたり写経をした
おばあちゃんのように 上手くはかけなかった





部屋にあるのは すべて
生きた跡


心に今は すべてある